「テアトロ」2001年1月号より 
浦崎浩實
 
木村真悟=構成・演出、ストアハウスカンパニー公演「縄」第2作(江古田ストアハウス)は、7人の男女が大量の縄(ロープ)と"格闘"するフィジカル・ドラマ。昨年の「箱」が様式的な規律に収斂されたのに比べると、本作は不定の調和とでも呼びたい官能性にあふれる。プロレスのリングのように身体をロープに無限に打ちつけていくシーンや、ロープを包帯のように顔面にぐるぐる巻きにしていく経過は圧巻。本作はたぶん、"事件"に違いない。